Ferme36（フェルム・サンロク）

2014年春、長野県大町市平新郷（たいらしんごう）に移住し、葡萄の苗を植え始めました。

親子3人が暮らしていける身丈程の農業、次世代、100年後の子供達に安全に誇りをもって引き渡す農業を実践できれば幸いです。ワイン造りを通して大町の味を引き出すことを生涯のテーマとします。

大町市の西側は、北アルプスを形成する花崗岩と、約150万年前の火山岩が織りなす砂礫質土壌の東向き扇状地です。平安時代まで鹿島川がこの地域を蛇行していたそうです。大きな石がゴロゴロする箇所もあれば、砂が堆積した箇所もあります。それらが複雑に絡み合うことで土地固有のぶどうの味、ワインの味が現れます。
有効積算温度分類によると、大町の気候は長野県では東御市、海外ではライン、モーゼル、ブルゴーニュ北部、シャンパーニュ地方に類似します。
標高800ｍの準高地に位置するため、昼夜の寒暖差が非常に大きく、強い日射量を受けます。夕方には「アルプスおろし」といわれる山からの冷風により日中の暑さが冷まされ、乾燥がもたらされます。
戦後間もない昭和20年代、松林や雑木林だったこの地が開拓されました。先人達による創造を絶するご苦労の賜物として農地が生まれ、今では、あたかも大昔からそうであったような田園風景がひろがります。
私たちは彼らの開墾魂を受け継ぎ、この大地に立たせていただきます。

ワインづくりは、とにもかくにもぶどうづくり、一家3人の笑顔がぶどうたちへの肥料です。
（蔵元コメント抜粋）